2016年度のニュース

第40回経営研究会「JAMCA会員校から、若者に夢と希望を発信」

第40回経営研究会が9月14日東京ガーデンパレスで会員校32校45名が参加し、来賓8名を迎え開催されました。中川会長は冒頭の挨拶で「本日はまず学生募集についてお話したいと思います。今年の学生募集は、一級創設来初めて入学生が前年比減少したという大変衝撃的な結果でありました。同時に全体の学生募集もやはり前年比マイナスの状況でした。国土交通省には数年前から本当に親身になってご指導いただき、陸運支局長の高校訪問、検討会を立ち上げていただき、ポスター・パンフレットも作るというあらゆる手段を尽くしていただいているわけでありますが、結果は残念ながら大変厳しい状況です。埼玉県を例にとると、過去十年の統計において、最も高卒の就職の率が高いという風に予想されています。過去十年間では今までで最大の人数が高卒で就職するであろうということです。
私はこの事が若者たちにとって、且つ我が国の将来にとって問題があるのではないかという風に危惧いたします。そのことをお話する前に、私の考えている状況というのをお話しさせていただきたいと思います。今、我々が迎えている経済社会というのは従来の経済学では全く分析できないところに我々は身を置いているわけです。
そして、それを考えるにあたり大きなキーワードが2つあります。一つは自動運転、一つはAIです。自動運転・AIがどんどんどんどん進んでいけば、我々人間のする仕事というのは、どんどんどんどん自動運転・AIに代替され減っていくわけです。我々の学校のこと、一級自動車整備士の国家資格、学生の進路の事を考えてみましょう。自動車産業というのは我々の基幹産業です。その基幹産業のベースはなんですか。国民の生命と安全を守ることがベースです。そのベースの担い手は誰ですか。一級整備士、国家の整備士です。そして一番大切で必要なのは、若者に将来にわたって安全で社会で自己実現できる職業を与えてあげること、それを教えてあげること、これが進路指導だと私は思います。

今JAMCAでは一級のカリキュラムの特別な勉強会を起ち上げております。根本的なコンセプトとしては、我々は誰にも恥じない完璧なコンセプトは持っておりますが、残念ながら、このコンセプトをその通り社会が受け入れてもらえるという状況でないというのが現実です。その現実をどうしようかと言った時に、やはり一級という新しいもの、この一級で 「君たち、世の中の国民の生命と安全を守ろうよ」という理念、自動車修理から自動車ツールという事ではなくて、国民の生命と安全を守るというイメージ作りを一級でやっていきたいと思います。このように逆境に追い込まれれば追い込まれるほど、我々の使命感の大切さとやりがいに気づいているところです。今後ともJAMCA以外に、確実に若者に夢と希望を与えられる学校はないだろうという自信とプライドを持って、この逆境を乗り切って社会に理解してもらえるように頑張っていきたいと思いますので、皆様のご協力をお願いしたいと思います」と述べました。
研究会では協会の諸活動が報告され、講演会では、国土交通省・野津真生整備課長より「自動車整備行政の現状と今後の取り組み」、文部科学省・白鳥綱重室長より「予算・専修学校教育の振興・職業実践専門課程・新たな高等教育機関等」についての講演が行われました。懇親会では山本一太参議院議員より力強いJAMCAへの激励のエールを込めたご挨拶をいただき、その後野津整備課長の乾杯に始まり、参加者の懇親を深めました。

002

JAMCA第54回通常総会・沖縄

JAMCA第54回通常総会は6月2日、国土交通省、文部科学省の担当官、日整連、日車協連から来賓を迎え沖縄で開催されました。中川会長は挨拶で秩序破壊等現在の社会の動きに触れた後、「自動車整備士募集につき二年前から陸運支局長が各高等学校を回り社会的責任と人材の必要性を説く等ご尽力をいただき、それなりの成果は上がっているが、現状は整備士の募集に苦しんでいる。そういう状況に頭を悩ましていたところ、先日素晴らしい政府決定がありました。
それは保育士の給料待遇アップとして国が賃上げを実施するということです。これは保育士の人材不足の問題から発生し、保育士の人材確保のために実施される施策です。一方国民の生命と安全に関わる自動車整備士について考えますと整備士の処遇が悪いことにより自動車整備士の不足をきたした場合は、当然国民の生命と安全に関わる事態になります。
また国土交通省に設置していただいた「自動車整備人材の確保・育成に関する検討会」ではアンケートを実施し、整備士の処遇について課題と取り組みの事例をとりまとめていただきました。ここでは自動車産業界に対して整備業の魅力・重要性、実態や課題、先進的取り組み事例を全体で共有し、事業形態・規模等に応じた対策を関係者が連携して検討・推進することが必要であるとのご指導もいただいています。
これについて皆さんは十分にご承知ですが、自動車産業界の中で国土交通省にそういうご尽力をいただいた検討会の内容を十分に認識されていない企業等もあるように思い、私は今後も訴えていきたいと思います。自分たちの産業界の問題です、自動車産業界はわが国の基幹産業です。国に頼むだけでなく自ら自動車産業界として自動車整備士の処遇を改善するということは緊急かつ重要な課題だということを訴えていきたいと思います。
今後検討が進んでいくでしょうが、その成果は自動車産業界の中で、自動車整備士の処遇を改善することをどのようにわが身として捉えるかということによるのだと思います。私たち協会が全員一丸となって自動車整備士の処遇改善ということは政府の認識である。人材不足が国民の生命と安全に関わるというこの問題を深く認識して自動車産業界とともにことを成していく活動が求められると思います。
もう一つは、今までの話と別の話になると思いますが、一級自動車整備士と二級自動車整備士との区分が余りはっきりしていないという現状があります。私は一級と二級を明確に区分するのは絶対に若者たちの将来にプラスになると思うし、この人材不足を解決する方策の一つであろうと思います。そうすると今後どうやっていかなければならないかと考えた時に、国土交通省から素晴らしいご指導をいただきました。「制度・制度と人に頼ることを考えて、自分たちでやることはないのか」ということであります。
そこで私は、一級の4年間のカリキュラムの中に二級と一級の区分をはっきりする。平たく言えば先進技術です。電気・水素・自動運転、全てこれらの先進技術を先取りして一級のカリキュラムの中に我々JAMCAとしては設定したい、授業も展開していきたいと思います。カリキュラムを検討するにあたって国土交通省にもご指導いただけるということは、大変ありがたいことであります。我々の手で一級の素晴らしいカリキュラムを作りたいと考えております。今日まで本当に国土交通省、文部科学省には親身な適切なご指導をいただいておりますことに改めて御礼を申し上げます」と述べました。
また第1号議案「平成27年度事業報告」第2号議案「平成27年度収支決算報告」第3号議案「平成28年度事業計画案」第4号議案「平成28年度収支予算案」が原案通り可決されました。
その後国土交通省の板崎整備課長、文部科学省の牧野専修学校教育振興室専門官による講演が行われ、自動車整備専門学校を取り巻く環境・現状に対する認識を深めました。また懇親会では板崎整備課長の乾杯に始まり、参加者の懇親を深めました。

001

JAMCA PRIZE 2016作品募集

JAMCA PRIZE2016 作品募集スタートしました。
詳細は専用サイト(http://www.photo-con.jp/)


Copyright © 2000 - 2009 Japan Automobile Maintenance Colleges Association All rights reserved.